汗をかく理由って? 汗をかくメカニズムとは?
なぜ人は汗をかくんでしょうか?
人は運動をしたり、スポーツをしたり体を動かすことで汗をかいたりします。また、夏の暑い日、気温の高い日などはじっとしていても汗がにじんできます。汗をかくことは生きて行く上で重要な意味を持っています。
汗のイメージってスポーツをやっている人を見ていると一生懸命さが伝わってきたりしますが、いざ自分がとめどなく汗が流れ落ちてくると拭いても拭いても後から後から流れ落ちてきて、「みっともない」なとか、お客様先で「なんか失礼だな」とか後から「臭ってきそうだ」、女性であれば「せっかくのメイクが落ちちゃう」などなど。イメージ的に良くない方も多いんじゃないでしょうか。
汗をかく理由には大きな意味が有ります。人の体温は36度前後です。
人は体温を一定に保つ特性が有ります。汗をかくという事は体温の調節を行うと言う意味があるんですね。体温の調節がうまくいかない場合、熱中症に代表されるように体内に熱がこもってしまい体の機能が働かなくなってなってしまいます。
体温調節をするために汗は体の表面で蒸発する際に気化熱となり、体の熱を奪う事で体が暑くなり過ぎないように熱を逃がしています。そして一定の体温を保つことが出来るのです。汗をかくことは決して悪いことでは無くむしろ体の機能を言いするために必要な事です。
汗をかく理由には「温熱性発汗」「味覚性発汗」「精神性発汗」が有ります。
汗をかく大きな理由として先にも解説しましたように、体温調整は大きな理由で体温を一定に保つ為に発汗する事を「温熱性発汗」と言います。「温熱性発汗」以外には辛い物や酸っぱいものなど刺激物を食べて汗をかく事を「味覚性発汗」とストレスを感じたり緊張したり、不安などを感じた時に汗をかくのが「精神性発汗」が有ります。簡単に以下に説明させて頂きます。
「温熱性発汗」・・・
上でも説明しており重複しますが夏の暑い時やお風呂に入浴中やお風呂上りなどにかく汗や運動した際にかきます。汗をかく事で体の表面で汗が気化する際に熱を奪う事で体温を調節します。汗をかけないと体内で熱がこもってしまい、熱中症などを引き起こしてしまう可能性が有ります。
「味覚性発汗」・・・
辛い物や熱い物、酸っぱい物など刺激物を食べると汗をかきますよね。香辛料がを多く含むカレーややトウガラシが使わられるキムチなどの韓国料理などを食べる事によって、血流が良くなり汗をかく事を「味覚性発汗」と言います。
「精神性発汗」・・・
「精神性発汗」は精神的な要因が引き金になって汗をかくことです。暑いからと言ってかく汗でもなく、刺激物を食べなくても精神状態の変化によっていつでも発汗がしてしまう可能性が有ります。もちろん個人差は有りますが極度に緊張したり、プレッシャーを感じたり精神的にストレスを感じる際や逆に興奮したりする際にかく汗になります。「冷や汗」と呼ばれるものもこれに類するものですね。
汗をかくメカニズムとは? 「エクリン腺」と「アポクリン腺」
汗はどこから出て来るんでしょうか?汗をメカニズムってどうなっているんでしょうか。気温の高い夏などには外にいるだけでじわじわと染み出てくる汗はどこから出て来るのか。一般的に持たれているイメージとしては毛穴から汗が出て来ると思われがちですが間違いでは有りませんが毛穴だけではないんですね。
人の汗は「汗腺(かんせん)」と呼ばれる所から出てきます。汗腺には「エクリン腺」と「アポクリン腺」の2種類が有ります。このエクリン腺とアポクリン腺では出て来る汗は異なります。汗の源は血液なんですね。血液は汗を流す汗腺にいったん取り込まれます。そこで水分以外の成分(ミネラルなど)の
殆どは再び血液に戻されます。血液に戻されないものが体外に出て来るものが汗となります。
「エクリン腺」は人の体表面のほぼ全身に分布しています。エクリン腺からかく汗は人がかく汗のその殆どを占め酸性の汗です。このエクリン腺からの汗はその殆ど(99%)が水分です。水分以外の成分としては塩素、ナトリウムや
カリウムなどが挙げられます。
エクリン腺からの汗では暑い時や運動、スポーツをした時に出て来る汗を「温熱性発汗」と言います。また緊張した時や驚いたり
恐怖を感じたりした際に出る汗を「精神性発汗」と言い手のひらや足の裏、脇などに汗をかきます。辛い物や刺激の強いものをなどを食べた時に額や鼻にかく汗を「味覚性発汗」と言います。これらからエクリン腺から出る汗は生理的な汗であると言えます。
「アポクリン腺」はエクリン腺とは異なり全身には存在しません。外耳道、わきの下、陰部と限られた所にあります。そして毛穴から汗が排出されます。このアポクリン腺から出る汗はアルカリ性で、水分は少なめです。排出される成分としては脂肪、尿素、アンモニアが大半を占めています。
アポクリン腺から出る汗は体温調節を行う汗ではなく臭いを発する性質が有ります。